完売御礼で買いそびれたチケットを、ゲットする裏技!

人気公演が、前売り開始と同時にアクションしたのに、Webも電話も窓口も、既に「完売御礼」で買えなかった。

でも、まだ諦めないでください。
あなたがプロデューサー側の動きを知ることで、ゲットのチャンスが広がります。

元プロ(売っていた人間)がバラす、本当は言ってはいけない‥のかな?
けど、もう業界辞めたから、言っちゃう、チケット販売の有料級・裏事情。

前売り開始日のチケットは、僅かしか売ってません

いきなり裏事情をバラしますが、人気公演のチケットは、主催劇団や劇場が直接、前売り初日に売るのは、多くても全座席数の25%、厳しい公演になるとたったの10%程度です。

ですから1,000人の客席で、前売り初日に売り出されるのは平均100枚です

公演数が20回であれば、全体で20,000枚ですから、一般前売り初日には2,000枚ということになります。

では、残りの枚から18,000枚はどこにあるのか?

実はここが、前売り初日に買えなかった人のが、逆転を狙うチケットです。

以下、人気公演のチケット販売の裏側と実態をお話しいたします。

極秘 人気公演のチケット販売の裏側

ここでは仮に人気公演として、客席数1,000席の劇場で、20回公演の演劇をサンプルにいたします。

さて、1,000席で20回公演というと、総座席数は20,000席になります。

では、20,000枚のチケットが売り出されると思われますが、実際にプロデューサーが売り出す一般前売り券1,000枚です。

勿論、ケースバイケースで、この枚数より多い時もあり、少ない時もあります。
ひとつのサンプルケースとしてお考えください。

スマートフォン
iphone

我々がチケット発売前に行う、配券作業

全席20,000席の公演の場合、プロデューサーが最初にすることは、客席図面という客席の「列と番号」が入った図面を見ることから始めます。

これは、毎ステージごとに異なりますので、20ステージある場合は、客席図面は20枚必要となります。

縮尺の問題で見えづらいですが、
実際はA2サイズ(42センチ✖️59.4センチ)
位の大きさがあります。

これを見ながら、プロデューサーは、ラインマーカーを何色か持ちながら、配券作業に入ります。

配券作業とは全20,000席のどのチケットを、有料会員券、招待券、関係者券、営業券、団体券、再販券、プロデューサー券、事故券、当日券、見切れ券、そして一般発売券にするのかを、分ける作業です。

例えば、上記図面の10列のセンターブロック20枚は初日は評論家などのためにキープするとか、同じく初日の20列の下手のブロック10枚は演出家とか照明家とかのスタッフ席するとかを決め、席の種類ごとに異なる色のマーカーで塗っていきます。

では、具体的にどのような券に分けるのか?
簡単に説明させていただきます。

観客席大

招待券

 これは公演によって異なりますが、 20,000席クラスの興行の場合、プロデューサーは5%程度を用意 します。

 ですからこの場合は全公演の20,000席から、1,000席の招待券と招待予備券の200席が抜かれます。

 この招待券はステージごとに異なります。
 公演初日のソワレ(夜公演)2日目のソワレ(夜公演)、最初のマチネ(昼公演)に集中します。

これは出来るだけ早く、劇評家や新聞・雑誌あるいはWebライターなどに見てもらって、記事を出してもらうためです。

千秋楽近くに記事が出て、評判がたっても、もう公演日程が少ないと販売効果は低くなります。

招待席は、この3日間で 1,000枚です。

例えば、初日に350席、2日目に300席最初のマチネ公演に350席
そして予備券として全公演各10枚の200席となります。
この合計1,200枚は販売しないチケットですので、収益はありません。

公演初日、2日目、最初のマチネ公演は、前述のように招待席を大量に用意するため、この3公演の販売数は非常に少なくなります。

招待予備券とは本来の招待日に都合が悪く、観劇できない招待客を別の日に案内するための、他日公演日のチケットです。

招待席の内訳は、評論家告知記事など書いてくれた新聞記者テレビ局のディレックターやアナウンサー、雑誌記者、公演関係者(演劇の場合は演出家や次回作に出演予定の俳優やスタッフ)、スポンサー企業、営業先担当者、助成金を受けた場合は文化庁や日本芸術文化振興会関係者、その他、公演に協力をいただいた方々などです。

ちなみに、招待状を送って、出席の返事が来るのは毎公演50%から60%です。
ですから、1,000枚の招待券を用意している場合、招待状は1,500通ほど送ります。
そして、出席の返事が締切日までに戻るのが700通前後です。

予備券は別にして、それ以外の残った300枚は販売に回します。

関係者券

関係者席とは作家、演出家、音楽家、美術家、照明家、衣装家、音響家、演出助手、ヘアメイク、方言指導者や所作指導の指導者、出演者のプロダクションマネージャー、その他興行関係者や我々プロデューサーが、作品の出来栄えや、修正箇所のチェックなどのため、公演初日に50席ほど、客席最後列に座ります。

ですから公演初日や2日目、3日目くらいに行きますと、最後列にそれらしき人たちが座っているのがわかります。

ただでさえ、招待席などで少ない公演初日、2日目、3日目のチケット枚数は、とても少なくなっています。

初日以外にもプロデューサーは、演出家やデザイナーなどの必要に対応するため、毎公演10枚程のチケットをキープしております。

初日に50枚、残りの19ステージで190枚で、合計240枚になります。

営業券

これは、学校団体、デパートの会員組合(小田急レディース・エムアイ友の会など)、東京都医師会、看護組合、各企業の厚生部、教職員組合、生活協同組合、商店連合会、クレジットカード会社のVIP顧客向け販売など、前売り前に、営業マンが売った席のことです。

チケット価格は組織によって異なりますが、営業マンは定価の80%から70%を卸価格として販売し、組織は90%程度の割引価格で会員や組合員に販売します。

原則として劇団や劇場の有料会員組織への発売後の発売になりますが、各団体の会員や組合員は割引価格で購入することができるチケットです。

なお、クレジットカード会社のVIPとは、三井住友VISA、アメリカン・エックスプレス、JTB、マスターカードなどの、ゴールド・カードやプラチナカード会員向けに販売するチケットです
これは、VIP会員向けの情報誌などに、様々な高額商品やエンターテイメントなどと一緒に掲載してもらい、優先販売をさせていただくことです。

この営業券の枚数は、公演規模や出演者によって異なりますが、通常5,000枚程度がこれになります。

これ以外に例えば、カード会社や学校団体の鑑賞などで、全席貸切公演というのがありますが、これはそもそもそのステージ自体が、一般発売には出てこない、クローズドのチケットです。

自社の会員組織

プロデューサーが最重要に考える販売席で、各劇場、劇団などにある有料会員組織を指します。

無料のDM会員やネット会員というのもありますが、こちらは公演案内だけで優先販売の対象外です。

有料会員の特典は、一般発売より前に会員発売日というものを設定し、割引価格で発売いたします。
その他、パンフレット進呈や、懇親会として年に一回程度、出演者たちとのパーティーのご招待などがあります。

会員組織への販売枚数は、演目や出演者などによりますが、有料会員10,000人の組織であれば、人気公演の場合には、少なくとも5,000枚程度を用意して会員発売に備えます。

有料会員でも、演目によっては買わない会員もいます。逆に、年間の全公演チケットを、年初に全て予約したい会員の為の、特別販売の形式もあります。

予定していた会員販売枚数を超えた場合は、一般発売前ですので、一般発売用に用意していたチケットを転用するし、余った場合は一般前売りなどに回します。

再販組織

これは主催劇場、主催劇団など以外で売る、チケットの呼称です。

具体的には「ぴあ」「カンフェティ」「eチケット」etcです。

主催者は定価の70%から80%程度の卸価格で発注します。

プロデューサーが再販業者に委託するメリットは、販売・集金などの作業や、大きな宣伝媒体による広告効果などです。

主催者のチケット販売事務能力にもよりますが、全公演の30%から40%とお願いするところから、営業や票券担当のスタッフがいない場合には、全体の80%から90%、つまり公演のほとんどを再販組織で売ってもらうということも珍しくありません。

ただし、ここでお話しする人気チケットとなると、主催者で売るチケットが多くあるというのが普通ですので、ここでは15%程度の再販発売を考えて、3,000枚と計算しておきます。

これは、前売り開始日に売り出される切符です。

出演者押さえチケット

これは、出演者がファンクラブなどの会員組織や、業界関係者からの注文があった場合などに販売する為にあらかじめ用意しておくチケットです。

 所属するプロダクションが、お世話になった映画監督やプロデューサーをご招待するために、主催者プロデューサーから販売用に預からせてもらうチケットもこの中です。

あらかじめ、毎ステージ10枚とか、或いは土日を多くして、合計で300枚とか、特に元宝塚の女優さんの場合、退団からそう日数がたっていない場合は、1,000枚、2,000枚という単位でキープされる事があります。

キープする枚数は、出演者の数やファンクラブの有無などでだいぶ変わりますが、ごく標準的なファンクラブを持っている俳優がいない場合でも、総席数の15%程度、3,000枚を用意しておきます。

このチケットは公演3日前あたりまで俳優が持っていることがあります。

業界関係者の注文は、公演日の直前にお願いされることが多々ありますので、どうしても俳優やプロダクションはギリギリまで持っていたいのですが、プロデューサーは早めに前売りで販売したいので、早く手放して欲しいとお願いするのですが、同じ出演者でチケットがもう無い俳優などが、欲しがって、公演初日が近づくと、ちょっとしたチケット争奪戦が起きています。

ですから、前売り券が全て無くなってしまっても、主演俳優がまだ、販売していないチケットを100枚くらい持っているケースもあります。

見切れ券

これは、客席から見えづらい席の事で、多くは劇場の構造上、客席の右サイド、左サイドの一番壁際、或いは壁際から2列目、3列目と舞台が見えづらい席です。

もうひとつの例として、舞台装置が置かれた場合、その装置の一部で、演者の演技が見えない客席の場合です。

これは、チケット発売前に舞台装置のプランが出来た時に、舞台監督から今回の装置の場合、客席のこの辺りが見切れ席になる、と、プロデューサーに通達が来ます。

プロデューサーはその部分の客席を売らずに、「死に席」とか「死に券」とか言って、このチケットは、売り券にいたしません。

これは、各ステージで6席から10数席出る場合があります。

20ステージ公演の場合、200枚がこれになります。

発売前の配券から割り出した、前売り券 2,360枚

これまでの配券をざっと計算すると以下のようになります。

一般前売り
招待   1,200枚
関係者   240枚
営業   5,000枚
自社会員 5,000枚
再販   3,000枚
出演者  3,000枚
見切れ   200枚
小計   17,640枚

全20,000枚から上記、小計を引いた枚数が、今回の公演の
前売りチケットになります。

すなわち 前売り開始日に主催者が販売できる枚数は2,360枚になります。

これがスタートのチケット販売のシナリオです。
勿論、公演によってこの数字は変化いたしますが、ひとつのサンプルとして、見てください。

そして、この数字は実際には、あっちが余った、こっちが足りないと刻々と変化していきます。

そして、その変化が狙い目です。

いよいよ人気チケット・ゲットの裏技 「ズレ」を掴まえる

実際に販売が開始されると、前述の各チケットは、すべてが最初の配券の通りにピタリと、売れるわけではありません。
それぞれで、余ったとか足りなかったとかいう「ズレ」が出てきます。

一般前売りが、全席完売の後でも、たとえば思ったほど会員券が売れなかったとか、営業券が200枚くらい余ったとかで、「予約流れ」と言って、予約されたが入金されなかったチケットなど、当初の配券計画からズレたチケットは、追加販売に回されることになります。

販売方法としては、3つあります。

1、急遽、追加発売決定!として、プロデューサーの元にチケットが戻ってきた時から売り出す。
2、キャンセル待ちのシステムを取っている場合はそちらに回す。
  但し、キャンセル待ちは日時指定の場合が多く、希望日のチケットが出なければ回ってこない。
3、公演前日まで売らないで、当日券として販売する。

人気公演チケットの「ズレ」を掴む4つのタイミングと期待値

前売り開始、1週間後から10日後 期待値★★

前売り開始日に支払いが行われ、チケットが発券されるとそれは既に売れてしまったチケットとしてカウントされます。

このほとんどが、直接劇場のボックスオフィスや各プレイガイド窓口、WEB予約での申し込み時での清算などです。

それ以外のチケットは「予約チケット」として、1週間ないし10日間程度の引き取り期間の間、チケットはキープされます。

引き取りは、コンビニやぴあなどの各店舗か、劇場のボックスオフィスなどです。

このチケットが1週間から10日の間に引き取られないと、業界では「予約流れ」と言って、一旦、プロデューサーの元に戻ります。
プロデューサーは関係者とか営業先とかで、チケットの不足が無いか確認の上、追加発売か当日券にするか判断し、ほとんどが前売り追加発売に回します。

したがって、全席完売の公演チケットが、発売日後1週間ぐらいで、突然、追加販売されることがあります。

ここが第1の狙い目です

公演初日の2週間前からの10日前あたり以降 期待値★★

次のチャンスは、招待券の締切日営業の締め日がこのあたりです。
招待券の返事は、公演によって異なりますが、初日の10日前から1週間前に締め切られるのが一般的です。

また、営業チケットも、この辺までに最終集計を行い、見込み数を下回って、余ったチケットを引き上げます。

戻ってきたチケットは集計され、適宜、足りないチケットが出たところへ回すか、それがなければ、上のキャンセル・チケットと同じように、急遽、追加発売として売り出すか、当日券に回します。

ここが第2の狙い目となります。

公演初日直前の3日前から前日 期待値★

舞台では初日に向けた、最終舞台稽古の真っ最中です。
この辺りで、出現するチケットは主に関係者のキープしているものです。
主に楽屋やロビーでプロダクションのマネージャー達が、あちこちに連絡をしながら、自分たちが持っているチケットの売り先や、映画監督やテレビのディレクター達に見てもらいたくて、最後の連絡をしています。

その結果、公演直前のチケットが余ってしまったり、欲しい人がいたりします。
ひとしきり、連絡が終わると、マネージャー同士の会話が始まります。
「明後日の夜2枚ありますけど、誰かご希望はありますか?」
「次の土曜日の昼、1枚誰か持っていませんか?」

そして、最後の最後にマネージャーがプロデューサーのところへ、どうしても売ることができなかったチケットを持ってきます。

持ってくる日にちと時間によりますが、初日直前であれば、殆どが当日券に回します。

が、ごく稀に、公演3日前あたりに突如、前売り券として出てくることもあるので、確率は少ないですが、一応、この辺りも気をつけていた方が良いと思われます。

一応、ここが第3の狙い目になりますが、期待値は低いです。

最後の手段は当日券 期待値★★★★

実は、ここが一番、買い逃したチケットを、手にいれる可能性が高いところです。

プロデューサーは人気公演であればあるほど、当日券を求める人が多くいることを知っています。

ですから、公演直前に出てきたチケットは、上記のように前売りに回すこともありますが、殆どが当日券として販売します。

ネットや電話、あるいは再販組織のぴあや営業先などを通して、買ってくださるお客様も大事ですが、
当日券はその日の公演を観ようとする人が、実際に劇場入り口のチケット売り場に、当日券発売のはるか前から並ばれます。
当日券発売は大体、公演の1時間前くらいが普通です。

夜19時開演の公演でしたら、当日券発売は18時頃です。

新国立劇場の例ですと、1番に並ばれる方は始発でいらっしゃる方で、朝5時半頃です。

プロデューサーは、その辺の事情は、警備の人などからの報告で分かっています。

朝10時ごろになると、気になって、そっと見に行きます。

どのくらいの人数が並ばれているのか、あるいはどんな人たちが並んで知るのか?
年齢や身体的に、並ぶのに無理はないのか?
寒くはないか?
暑くはないのか?

床に直接座っていたりすると、そっと見るだけのつもりが、つい「大丈夫ですか?」
などと声をかけてしまいます。
「すみません、18時まであと8時間ですが、大丈夫ですか?」
そう言いながら、劇場の備品のクッションや、折りたたみ椅子などを出して、座ってもらったりしています。

自分のプロデュースした舞台を「こんなにまでして見にきてくだる。
もう感激以外なにもありません。

プロデューサーには、その日の当日券が何枚あるのかは分かっています。

並んでいる人、全員に見ていただきたいが、枚数には限界がある‥。

しかし、プロデューサーも人の子です、なんとかしたいと必死にチケットをかき集めます。

消防法の許す限りの「立ち見」「補助椅子」あるいは、舞台の一部が見えづらくて「見切れ席」として発売していないチケットの枚数も数え始めます。
「このお席は少し見づらいですが‥それもよければ」と言うインフォメーション付きで売ることができれば、買えなくてお帰りいただく後ろ姿を、切なく見送るよりはましだ。

そう考えて、俳優のマネージャーや営業部員達に、どこからかキャンセルが出ていないか、必死に聞いて回ります。
当日になって「招待席」のキャンセルなどが出ると、もう、キャンセルした人が神様のように思えます。

プロデューサーは並んでいる人たちの様子がわかっています。
特に、最初に並んでいた人たちとは、顔を合わせて何回か目にはお互い目で挨拶までしています。

なんとかしよう、なんとかしよう!

はっきり言って、どのチケット販売よりも必死です。

当日券をお求めになった、最後の人がチケットを持って、嬉しそうに「もぎり」を通過するときは、お客様とプロデューサーが互いに「良かったぁ!」と声をあげてしまいます。

実際には30枚の当日券に対し、50名が並んだりすると、プロデューサーとしてもどうしようもありませんが、少なくとも当日券発売の数時間前に並ばれた方達に対し、全力をあげて入場していただこと、頑張るのがこの当日券です。

ですから、期待値として★★★★をつけました。

本当は★★★★★でもいいくらいですが、あまり大きな事を言ってダメだったりするといけませんので、控えめに星は4つにいたしました。

総括

本来なら、前売り開始にチケットを購入できるのが良いのですが、人気公演となるとそう簡単に購入できない場合があります。

その場合の秘策として、上記、書きました。

1番目 前売り開始1週間から10日後 期待値★★
完売御礼でも発売後、1週間過ぎたあたりから数日間、前売りチケットの販売状況をチェックしてください。
予約流れが起きたり、一人で複数のチケットを抑えた人が、席の良い方を残し、悪い方を手放すのがこのあたりです。

2番目 公演初日の2週間前から10日前以降を狙います。期待値★★
ここは営業チケットや有料会員チケットを、一旦、整理する時期です。

3番目
公演初日の3日前から前日です。 期待値★
ここでは、俳優のプロダクションが直前に注文が来る、映画、テレビ、舞台の関係者のために、抑えたいたチケットを手放し始める時期です。
但し、公演直前ということもあり、人気チケットであればあるほど、プロデューサーは当日券に回すことが多いので、ここは期待値は★です。

4番目
当日券です。期待値★★★★
ここが一番狙い目ではあります。
その分、当日、劇場のボックスオフィスまで行かねばならないという、リスクもありますが、よほどの「完売御礼・当日券なし」とか言う発表がない限り、当日券は用意してあります。

具体的な枚数は、その都度の条件で変わりますので、はっきりとは申し上げられませんが、最低でも10枚から20枚の用意はしてあります。

但し、そこへ俳優や関係者などから戻ったチケットが、加算されることや、逆に主演俳優がどうしてもお世話になった「映画監督が来たいと言っているので」と、減ってしまうこともありますが、早めに並べば、チケットが買える可能性が高いです。

どのくらいの人が、何時間前ぐらいから並んでいるかは、劇場や切符発売窓口に電話をすれば教えてくれます。

時間があれば、少しでも早く「当日券売り場」に並ぶことを、お勧めいたします。
その分、購入のチャンスも広がりますし、劇場側の人間に覚えてもらえる、時間が広がります。

当日券に関しての、注意点

但し、近年、防犯上の問題から、当日券は前日にWEBで受けたり、当日も抽選という方式をとっている場合もありますので、公演情報をよく確認してください。

以上がチケットを売る側の事情と、それに対応する「買い損なったチケットを、ゲットする裏技です。

最後ですが、皆様のチケット・ゲットの成功をお祈りいたしております。

付録

最後に、私が経験した、正攻法によって人気チケットを手に入れた人をご紹介いたします。

それは、国民的な大スター、元SMAPの稲垣吾郎さんが新国立劇場演劇公演「象」の舞台に出演した時のことです。

新国立劇場の3つある劇場のうち、一番小さな「the pit」という劇場での30回公演、客席数は320席。

チケット総枚数9,600枚の公演でしたが、人気スターが間近くで見られる、小さな劇場での公演ですので、前売りチケットは、発売開始10分で完売いたしました。

公演初日は3月5日金曜日の夜、翌日が公演最初の土曜日で、開演が13:00でした。開場は12時30分だったのですが、開場2時間前の10時30分時点で、劇場入り口にはすでに、100名以上のお客様が並んでました。この公演は全席指定のチケットです。

別役実:作
深津篤史:演出
出演:稲垣吾郎・大杉漣・奥菜恵他

どうしてこんなに早く並んでいるんだろう?劇場スタッフたちも首をひねっていました。

12時30分。担当のスタッフが、入り口を開けると同時に、待ちきれないお客様たちが、自分でもぎったチケット半券をスタッフに渡すと、脱兎のごとくグッズ売り場に殺到しました。

売り場は、あっという間に黒山です。販売スタッフは2名でしたが、急遽、応援スタッフが3名入りました。みんな、記念のマグカップや様々なグッズ、公演パンフレットなどを争奪戦です。

中には、サンタクロースみたいな大きな袋を持って、買った物をその中に詰め込んでいる、猛者もおりました。その猛者の人が、あまりにも荷物が多くなったので、ロビーのインフォメーションにいた、私のところに預かってもらえるか聞きに来ました。

勿論、お預かりいたしましたが、その時にその方が「私、今朝一番の飛行機で福岡から来たんです!薄緑色のスーツに身を包んだ、30歳前後に見える、その女性が嬉しそうに言いました。

「たくさん、お買い上げですね」私が言うと、

「お友達にあげるんです、私、、明日も、来週の土日も、再来週も土日にも全部見に来ます!」このチケットは、大争奪戦に勝ったごく少数の人しか手にできない、プラチナ・チケットです。

それを毎週、それもゲットすることが難しい土曜日と日曜日を持っているとは。

「この大変なチケットを毎週、どうやって手に入れたんですか?」福岡県から来たその人は、前売り開始日に、30人の知り合いにお願いし、発売時刻に一斉に電話をかけて貰ったと言いました。

その頃はネットの申し込みより、電話の方が一般的でした。友達が電話している間、自分はメモを書き込める大きなカレンダーを用意し、電話の前に座って待機しているのだと。やがて、チケットを取ることに成功した人たちから、次々にかかって来る電話やメールで、取れた日付をカレンダーに記入。

もし、重なってもそのままにしておき、全部が終わった時に、席のいい方を残してキャンセルする方法だと言った。そのお礼に、30人分のお土産とパンフレットを持って帰るのだと言いました。凄い!

いずれも、人気公演のチケットを取るには、努力と根性は必要であって、楽に手に入れる方法はあまりないようです。

それに、楽に取れた公演は、同じ見るにしても「感動」が違うようです。

チケット入手に苦労した分、感動は大きいような気がいたします。

タイトルとURLをコピーしました